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2012/07/24

今後10年の建設投資8兆円 都市再生特措法

 政府の都市再生本部が設置した「都市再生の推進に係る有識者ボード」は、2002年度に施行された都市再生特措法の経済効果を試算した。同法に基づき指定した都市再生緊急整備地域内の既成緩和や事業支援により、約18兆6000億円の経済効果があったと分析。今後10年の建設投資については約8兆円が見込まれると推計した。
 02年度に施行された都市再生特措法は、都市再生緊急整備地域内で指定する都市再生特別地区による規制緩和措置や、民間都市再生事業計画の認定による金融・税制支援で、民間活力を主役とする都市再生を進める仕組み。
 有識者ボードでは、同法施行から10年が経過したことを受け、緊急整備地域における▽地価水準▽オフィス賃料▽雇用▽建設投資―などを分析した。このうち地価は、都市再生緊急整備地域外と比べて1・1倍上昇しており、オフィス賃料も特措法施行以前と比べると約8〜16%の上昇が見られたとしている。
 都市再生特別地区の指定などの事業支援に伴う経済効果については、11年末までに約18兆6000億円の波及効果(直接効果約8兆4000億円、波及効果約10兆2000億円)、133万人の雇用創出効果を確認した。今後10年間の建設投資については、11年末時点で把握されている計画だけでも、約8兆円が見込まれるとした。

提供:建通新聞社