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2012/06/25

港湾への風力発電建設へマニュアル 国交省・環境省

 国土交通省と環境省は、港湾に大規模風力発電を建設する際の手順をマニュアルとしてまとめた。港湾管理者は、国の関係機関や電力会社などと協議会を設置した上で、風力発電が建設可能なエリアを港湾計画に位置づける。このエリアで電力事業者を公募し、協議会の支援を受けながら事業者を選定するなど、計画から建設までの標準的な手続きを示した。
 環境省の調査で、洋上風力発電は陸上よりも大きな導入ポテンシャルがあるとされているが、これまで港湾に風力発電を建設した事例は全国で10基にとどまる。風力発電の設置を目指す港湾管理者や発電事業者に建設までの流れをマニュアルとして示し、港湾区域への風力発電設置を促すのが狙い。
 マニュアルの対象は、主に港湾の水域に建設する総出力1万`h以上の洋上風力発電。港湾管理者はまず、風力発電の建設に関わる国機関(地方整備局、地方環境事務所など)、電力会社、水産業関係者などによる「再生可能エネルギー導入検討協議会」を立ち上げる。
 港湾管理者は、協議会の助言も受けながら、港湾の管理運営の妨げとならない範囲で風力発電の建設可能なエリアを設定し、港湾計画に「再生可能エネルギー源を利活用する区域」として位置付ける。港湾計画を策定していない地方港湾では、港湾整備事業計画で同様の位置付けをする。
 この区域で風力発電事業の実施を希望する発電事業者を企画提案方式で公募。事業者の選定では、港湾の管理運営に必要な条件、地域活性化への貢献などの評価も可能だとしている。公募から事業者の決定までには5〜6カ月が必要だと想定している。

提供:建通新聞社