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2012/06/20

「都市・建築の強靭化が不可欠」日建連・山内副会長

 自民党の国土強靭化総合調査会(二階俊博座長)は19日、日本建設業連合会の山内隆司副会長から建築分野での国土強靭化の方向性をヒアリングした。日建連で建築本部長を務める山内副会長は、「災害の被害を最小限にとどめ、速やかな復旧を可能とするためには、都市や建築自体の対策が不可欠」と強調し、自民党が今国会に提出した国土強靭化基本法案に期待感を示した。
 山内副会長は、日建連が本年3月にまとめた「日建連建築宣言」の概要などを説明した上で、建築に関係する総合建設業の立場から国土強靭化の必要性を指摘。特に既存建築物のうち約3分の1が新耐震基準以前に建設されたものであることを問題視し、早急な改善を求めた。
 意見交換の中では、調査会のメンバーから「日本では中古住宅市場が成熟しておらず、住宅を耐震化しても銀行などが資産価値を正当に評価しない。こうした点に何らかの手を打つべきではないか」との意見が出た。これに対し山内副会長は、「日本の建物は、スクラップ・アンド・ビルドのペースが速すぎる。今後は安普請は止め、手を加えながら住宅を長持ちさせるべき。そのためには既存の住宅を正当に評価する公的な制度が必要だ」などと訴えた。

提供:建通新聞社