国土交通省は、下請けなどの連鎖倒産防止を目的とする「下請債権保全支援事業」の運用実績をまとめた。それによると、5月末時点で保証・買取債権数は1万9931件、総額は1020億7600万円、利用した下請けなどの数は延べ8356件。2010年3月の制度創設から2年余りで総額が1000億円の大台を突破した。
この事業は、下請けなどが持つ売掛債権の支払いについて、国がファクタリング(債権買い取り)会社に保証料の一部を助成するとともに、元請けが倒産した場合でも下請け代金などの債権を保全する仕組み。11年6月からは東日本大震災の被災企業を支援するため、債権買い取りも始めた。
5月単月の実績は、債権数が1057件、金額が56億8200万円、利用した下請けなどの数が459件。このうち、債権買取数は48件、買取総額は1億4200万円だった。
提供:建通新聞社