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2012/06/06

羽田新国交相「強靭な国土づくりを推進

 羽田雄一郎国土交通相は4日の就任会見で、今後の社会資本整備の在り方について「東日本大震災の教訓を踏まえ強靭な国土づくりを進めていかなければならない。国際競争力の強化や地域の産業・経済を支える観点からも、真に必要な社会資本整備に取り組んでいく」と話した上で、八ツ場ダムや整備新幹線を建設するという従来の方針に変更はないことを強調した。自民党が今国会に提出した国土強靭化基本法案に対しては「基本的な考え方は一致している。今後、内容を吟味する」と述べた。
 公共事業に対する認識については「自然災害が多発する日本は、災害と共存していかなくてはならない宿命がある。災害には上限がない。こうした中で国民の安全・安心を守る社会資本整備は最も重要だ」と指摘。その一方で「人口減少、少子高齢化、財政ひっ迫といった制約があることも事実。国交省は民主党がマニフェストで掲げた公共事業費の削減目標を2年間でクリアした。引き続きコスト削減を徹底した上で選択と集中に努める」と話した。
 直轄事業をめぐっては「これまでと同様、費用対効果を厳格に検証した上で事業を進めていく。また、高度成長期に造り上げたものが老朽化し、いよいよ更新の時代に突入した。このため、戦略的な維持管理を推進していく必要がある」との考えを示した。
 東日本大震災の復旧・復興に向けては、「野田首相からは復興庁と連携しながら強靭な国土づくりにまい進してほしいと指示された。減災の考え方を取り入れながら、インフラ整備や被災者の居住確保、持続可能で活力ある地域づくりの実現に向けた先導的なまちづくりなどを推進していく」方針だ。
 羽田国交相は行政運営の方向性について、「これまで国交省はエネルギーを消費する(産業を所管する)省庁だった。今後は率先してエネルギー消費の抑制に努め、東日本大震災で転換が迫られているエネルギー政策の一助としていきたい」と述べた。

提供:建通新聞社