国土交通省は、東日本大震災からの復興を円滑化するため、「集団移転促進事業計画作成マニュアル」をまとめた。この計画は、防災集団移転促進事業の実施に先立ち、事業主体である市町村に策定が求められるもので、マニュアルでは計画の記載方法や留意事項を解説している。
防災集団移転促進事業は、被災地で居住に適さないとみなされた地区で住民の集団移転を促す国庫補助事業。その実施に当たっては、市町村が「集団移転促進事業計画」を策定し、国交相の同意を得る必要がある。
マニュアルのうち準備編では、計画作成に当たり、▽移転促進区域の区域取りが津波浸水深、溯上高さ、津波防御施設の整備予定などから適切である▽集団移転に関する合意形成に大きな障害がない▽住宅団地に移転する住民がおおむね確定している▽農地転用、開発許可、埋蔵文埋蔵文化財関係などの手続きが進んでいる―ことなどが必要とした。
また、様式記入編では、同省のホームページ(http://www.mlit.go.jp/crd/city/sigaiti/tobou/g7_1.html)に様式が掲載されていることを明記した上で、具体例を交えながら記入方法や留意点などを説明。付録として、記載内容を確認できるチェックリストも添付している。
提供:建通新聞社