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2012/05/18

海岸対策とがれき処理に遅れ 復興事業の進捗

 復興庁は、各省庁が進めている公共インフラの復興事業について、2011年度末時点の進捗状況をまとめ、18日に開いた復興推進会議に報告した。公共インフラの復興事業18事業のうち、海岸対策とがれき処理の2事業の進捗が11年度末の成果目標を下回ったとしている。進捗状況の公表に合わせ、復興事業の事業計画と工程表も12年度予算の成立を踏まえた形に見直した。
 進捗の遅れを指摘された海岸対策は、昨年11月に設定した成果目標で、被災した416地区で復旧施設の概要計画をつくり、約3割に当たる131地区の本復旧を着工させるとしていた。しかし、11年度末時点で本復旧を着工した地区海岸は全体の約2割に当たる76地区にとどまり、目標を達成できなかった。宮城県気仙沼市や松島町、福島県いわき市などで進捗が遅れているという。
 がれき処理については、沿岸23市町村でがれきを仮置き場に搬入するとしていたが、搬入が完了した自治体は9市町村だった。ただ、14年3月末までに沿岸43市町村での完了を目指していた中間処理・最終処分は、3市町村で既に完了するなど一部で前倒しも図った。
 一方、事業計画と工程表の見直しについては、12年度予算の成立を前提に、12年度末時点の成果目標をより具体的に明示。主な事業の成果目標は▽約6割の地区海岸で本復旧着工(海岸工事)▽用地買収を進めて順次着工(復興道路・復興支援道路)▽重要港湾で復旧完了(港湾)▽5610fで営農開始(農地・農業用施設)―などとした。

提供:建通新聞社