環境省は、都市再開発の環境配慮の検討プロセスを示した「サステイナブル都市再開発アセスガイドライン」を改訂した。都市再開発の事業の流れを計画の初期段階から、供用段階までの4段階に分類し、段階ごとに実施主体が取り組むべき環境配慮項目を整理した。
環境省は、2008年度にガイドラインを策定した後、積極的な環境配慮を行う再開発事業者を支援するモデル事業18件を実施。今回、このモデル事業で得られた知見を盛り込み、ガイドラインを全面的に改定した。
改訂したガイドラインでは、都市再開発の実施主体が▽温室効果ガス排出量の削減▽生物多様性への配慮▽ヒートアイランド現象の緩和▽資源循環の促進―の4項目で取り組みを強化する必要があると指摘。計画段階では、この4項目の中から事業の中で取り組む項目を選定するよう求めた。また、施工段階で設計変更を行う場合には、計画段階で定めた内容も必要に応じて見直すべきとした。
環境省は、都市再開発の実施主体が自主的に環境配慮を行ったり、地方自治体や金融機関が環境配慮制度や環境配慮型融資制度をつくるケースなどで改訂したガイドラインの活用を促していく。
提供:建通新聞社