環境共創イニシアチブ(SII)は「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業」の公募を28日から開始する。省エネ性能の高い建築物の新築・改修などを行う建築主に対し、高性能設備機器などの導入費用を補助する事業。補助率は原則3分の1とするが、工事内容やエネルギー削減率に応じて最高3分の2まで引き上げる。8月上旬に採択事業者を決定する。
ZEBは、建築物・設備の省エネ、再生可能エネルギーの導入などにより、建築物の年間一次エネルギー消費量をおおむねゼロとする取り組み。実証事業は、経済産業省が2012年度に新規事業化したもので、補助金の執行団体となったSIIが申請受付や採択事業者の選定などの役割を担う。
補助対象は、改修・新築・増築・改築などを計画している民生用建築物(オフィスビル、病院、福祉施設、学校、店舗など)で、工場や住宅は除外する。補助の交付要件は▽新築・増築・改築で標準年間一次エネルギー消費量30%削減▽既築改修で過去3年間の1次エネルギー消費量の平均値25%削減▽エネルギーマネジメントの導入―など。
補助率は原則3分の1。ただ、ZEBを実現するための基本要素として「建物性能の向上」「内部発熱の削減」「省エネシステム・高性能機器設備の導入」「再生可能エネルギーの導入」の4項目を設け、この項目の達成状況やエネルギー削減率に応じ、最高3分の2まで補助率を引き上げる。1件当たりの補助の上限額は5億円とする。
応募締切は6月29日。5月28日から全国10会場で公募説明会も開く(事前登録は不要)。
提供:建通新聞社