環境省は、国直轄で除染を進める除染特別地域の指定を受けている福島県田村市、楢葉町、川内村の除染実施計画を発表した。今夏にも本格的な除染に着手する。田村市が2012年度末、楢葉町と川内村が13年度末までに作業を完了させる目標を示している。
放射性物質汚染対処特別措置法では、国が汚染特別地域の除染実施計画を定め、直轄事業として除染を行うことになっている。避難指示解除準区域などへの再編などに伴い、市町村との協議が整った3市町村について実施計画を発表した。国が直轄で事業を進める地域で除染実施計画がまとまったのは、3市町村が初めて。
田村市では、準備区域に再編された地域で13年3月末までに住居、農地、森林などの除染を実施する。楢葉町では、市域西側を13年3月末、東側を14年3月末までに住居、農地、森林などの除染を完了させるとしたほか、広域インフラである常磐自動車道は、国と東日本高速道路会社が合同で除染を実施する。
川内村は、住居と住居近隣の森林の除染を13年3月末、農地の除染を13年3月末をめどに完了させるとしている。
いずれの市町村の実施計画でも、除染により発生する除去土壌に対応する容量を持つ仮置き場が12年度の早期に確保できなければ、完了時期に遅れがでると明記している。
提供:建通新聞社