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2012/01/12

景況感8カ月連続で改善 下請け・技術者不足訴える声も

 帝国データバンクがまとめた12月の景気動向調査結果によると、建設業の景気動向指数(0〜100で示し、50が良い・悪いの判断の分かれ目)は、前月と比べ0・6ポイント増の33・5と8カ月連続で改善傾向を示した。東日本大震災の復興需要の増加に加え、全国的な耐震・省エネ需要も増えていることが主な要因。しかし、その裏で下請けや技術者の不足を訴える声も目立ってきた。
 産業全体の平均指数は前月比0・2ポイント増の35・7と2カ月ぶりに改善。地域別では、北陸、近畿、中国、四国、九州の5地域で悪化傾向を示す一方、北海道、東北、北関東、南関東が改善。東海は変動がなかった。規模別では、大企業・中小企業・小規模企業の全てが改善した。
 建設業者に景況感の判断理由を尋ねてみると、「年末工事の追い込みと災害復興への支援で、地元では人手が足りなくなるほどの需要がある」(建設工事)、「相変わらずの震災復旧・復興需要や新規物件などで仕事の切れ目がない」(空調工事)など、好調ぶりをうかがわせる回答が目立った。
 一方で「公共工事は局地集中で小粒、民間設備投資は先送り」(塗装工事)と苦境を訴える回答もあった。また、「復旧・復興で仕事は多いが、下請けや技術者不足で請け負うことができない」」(土木建築工事)などの声も上がった。
 景況感が0・1ポイント減の33・7に悪化した不動産業は、「地方では需要低下から地価が下げ止まらない」(不動産売買)、「金融機関の貸し渋りに加え、一般顧客の買い控えで販売会社の来場者数が激減している」(不動産売買)といった声が寄せられた。

提供:建通新聞社