政府の行政刷新会議は、20〜23日に行う「提言型政策仕分け」の対象となる政策・施策・事業を決定した。対象10分野の一つとして、国土交通省の公共事業が選ばれ「中長期的な公共事業の在り方」と「災害に強い国土づくり」の2テーマで仕分けを行う。老朽化したインフラ更新などの課題をめぐり、今後の公共事業の進め方などを議論する。
提言型政策仕分けは、政権交代後に3回行われた事業仕分けの第4弾に当たるもの。今回から、無駄や非効率の根絶といったこれまでの仕分けと異なり、政策・制度にまで踏み込んで議論する形へと改める。仕分けの評価者は、仙石由人政調会長代行をはじめとする国会議員9人、民間有識者20人が務める。
対象に選ばれた公共事業について、高度成長期に整備されたインフラの老朽化などが全国的な課題となる中で、中長期的な公共事業の在り方をテーマに、持続可能な公共事業について議論する見通し。災害に強い国土づくりでは、東日本大震災の被害状況などを踏まえ、治水事業、海岸事業、港湾事業の3事業を対象に仕分けを行う。
仕分け対象となった主な政策・施策・事業は次の通り。
[中小企業支援策]
▽戦略的基盤技術高度化支援事業▽中小商業活力向上事業▽地域商業再生事業
[原子力・エネルギー] ▽電源立地地域対策交付金▽住宅・建築物のネット・ゼロ・エネルギー化推進事業▽地熱資源開発促進調査事業▽戦略的省エネルギー技術革新プログラム▽ゼロ・エネルギー住宅等の推進▽節電リフォーム推進エコポイント事業▽自然共生型地熱開発のための掘削補助事業▽地球温暖化対策技術開発等事業▽原子力・エネルギー等予算の在り方
[公共事業]
▽中長期的な公共事業の在り方▽災害に強い国土づくり(治水事業、海岸事業、港湾事業)
提供:建通新聞社