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2011/11/07

建設業の景況感6カ月連続で改善 全国的な耐震・省エネ需要も 帝国データ

 帝国データバンクがまとめた10月の景気動向調査で、建設業の景気動向指数(0〜100で示し、50が良い・悪いの判断の分かれ目)は、前月比1・2ポイント増の32・8と6カ月連続で改善した。東日本大震災の復興需要の増加に加え、全国的な省エネや耐震工事の需要増なども景気動向指数を押し上げた。
 産業全体の平均指数では、前月比0・6ポイント増の36・1となり、2カ月連続の改善。東北が全国10地域の中で2カ月連続で1位となるなど、復興需要を要因に国内景気は回復基調を維持している。
 建設業の景況感の判断理由では「震災の影響で3〜5月予定の作業が延期されていたが、現在は部品などもそろい、年内にかけてフル稼働の状況にある」(電気工事)、「集中豪雨災害からの復旧工事」(土木工事)など災害関連の需要増を挙げる一方、「耐震対策の工事に関する需要が多い」(土木コンクリート工事)と、需要が全国的な防災の分野にまで広がりつつあるとの声も挙がっている。
 ただ「単価の下落が止まらない。震災で職人不足も発生している」(石工工事)、「東北地方の建築物の復旧工事が本格化すれば、他地域で材料と人の不足が懸念される」(内装工事)など、先行きを不安視する声も一方で出ている。
 不動産業の景況感は0・4ポイント増の35・5。「千葉では第1次取得層の活発な動きが感じられる」(不動産仲介)、「神奈川では分譲地の販売が着実に進んでいる」(不動産売買)など、首都圏での取引活発化が指摘されている。

提供:建通新聞社