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中央ニュース

2011/10/18

リフォームやソーラーパネル取り付けなどの技能習得カリキュラムを作成 成長分野への対応策として国交省

 国土交通省は、リフォームや新エネルギーといった成長分野に対応できる建設技能労働者の育成に着手する。企画競争で特定した富士教育訓練センター(静岡県)からの提案を踏まえ、▽内装リフォームの多能工化に向けた関連技能▽公共施設などへのソーラーパネル取り付け技能―を習得するためのカリキュラムやテキストを作成した上で、年明けにも計3日間の講習会を開催する。こうした成果を全国の職業訓練施設などに提供することも視野に入れている。
 新規の建設需要が停滞する中で、老朽化したインフラ・建築物の補修補強・維持修繕は建設市場全体に占める割合が年々増加傾向にある。また、地球温暖化の防止や電力不足への対応として建物の新エネ活用、省エネ化が重要となっている。
 国交省はこうした新たな建設需要に建設産業が適切に対応していくためには、実際に現場で働く建設技能労働者が必要な知識・技術・技能を備えることが不可欠と判断し、成長分野に対応できる人材育成を支援することにした。
 このため、「建設技能労働者の成長分野への対応促進に関する業務」の企画競争で、富士教育訓練センターからの提案を採用した。提案によると、具体的な取り組みとしては▽内装リフォームの多能工化に向けた関連技能▽公共施設やオフィスビルなどへのソーラーパネル取り付け技能―という2分野について、技能習得のためのプログラム(テキスト・カリキュラム)を作成する。検討に当たっては、11月にも専門工事業団体や有識者らで構成する検討会を設ける。
 その上で、新たに作成したテキスト・カリキュラムを用いた講習会を年明けに開催。講習期間は3日間で、講義と実技で構成する。
 また、得られた成果を幅広く活用してもらうため、全国に約200カ所ある職業訓練施設にテキストなどを配布するほか、インターネット上にも掲載する見込みだ。

提供:建通新聞社