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2011/10/07

建設業の景況感 5カ月連続で改善 復興需要が増加 帝国データバンク

 帝国データバンクがまとめた9月の景気動向調査結果によると、建設業の景気動向指数(1〜100で示し、50が良い・悪いの判断の分かれ目)は、前月と比べ0・9ポイント増の31・6と5カ月連続で改善傾向を示した。東日本大震災の復興需要が増加したことで、東北地方の景況感が大幅に改善した。
 産業全体の平均指数は前月比0・3ポイント減の35・5と2カ月ぶりに改善。地域別では中国を除く9地域で改善傾向を示し、規模別でも大企業・中小企業・小規模企業の全てが改善した。
 建設業者に景況感の判断理由を尋ねてみると、「震災復興に伴う倉庫、工場などの建設が始まり、マンション、オフィスビル、戸建ても動きが出ている」(石工事)、「耐震対策関連の需要が多い」(建設工事)など、堅調ぶりをうかがわせる回答が目立った。
 一方で「建設業界は全く冷え込んでおり、単価も不当にたたかれている状態。職人の手取りは気の毒になるほど低下している」(内装工事)など、苦境を訴える回答もあった。
 景況感が1ポイント増の35・1に改善した不動産業では、「賃貸は例年以上に活発。個人向け売買では手ごろな物件が動いている」(不動産賃貸仲介)、「事業用物件を扱っているが、この夏から多数の企業が東京から大阪に移ってきており活況である」(不動産賃貸)などの声が寄せられた。

提供:建通新聞社