トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2011/10/04

出来高部分払方式の出来高算出方法を簡略化 国交省

 出来高部分払方式の活用促進に向けて国土交通省は、出来高算出方法を簡易化するための考え方を9月29日付で地方整備局などに通達した。橋脚や橋台、BOXカルバートといった出来高算出が容易でない工種は、コンクリートの打設完了量率から10%を減じた率を構造物全体の出来高と見なす。橋梁上部工の工場製作など出来高算出が困難な工種は、施工上の区切りとなる段階ごとに出来高を設定する「マイルストーン方式」を導入する。施工中の工事にも適用できる。
 出来高部分払方式は、工事の出来高に応じて工事代金を支払う仕組み。直轄では、工期が180日を超える工事で受注者が同方式を選択できる。当初の前払金は2割に減るが、その後は短い期間で支払いを受けることができ、円滑・迅速な工事代金の確保が可能となる。ただし、受注者側からは、出来高部分払いに必要な既済部分検査に要する負担増が課題として指摘されていた。
 このため国交省は、工種ごとに出来高算出が▽容易なもの(従来通り)▽容易でないもの▽困難なもの―に区分けし、それぞれ出来高算出方法を明確化した。
 出来高算出が容易でないものとしては、鉄筋コンクリート構造物(橋脚、橋台、BOXカルバート)を想定。コンクリート打設完了数量率を構造物全体の出来高率とする。過払いを避けるため、出来高額として認めるのは一定率(10%)を減じた額とする。
 出来高算出が困難なものには、橋梁上部の工場製作工などが含まれる。その算出に当たっては、あらかじめ工事の施工上の区切りとなる段階ごとに出来高を設定する「マイルストーン方式」を活用。具体的には、シミュレーション仮組立工・実仮組立工は「部材として組み立てられた段階」で製作費の80%、「各部材により仮組立された段階」で100%の出来高と見なす。仮組立を簡略化する工事は、「部材として組み立てられた段階」で製作費の85%、「組立精度が確認された段階で100%とする。

提供:建通新聞社