トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2011/10/03

方策2011具体化へ 国交省が基本問題小委員会の初会合 12月までに成果

 国土交通省は、「建設産業の再生と発展のための方策2011」(方策2011)を具体化するための本格的な検討に入った。30日、中央建設業審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会の下に設けた基本問題小委員会の初会合を開き、東洋大学の大森文彦教授を座長に選任した上で、地域維持型契約方式の導入や保険未加入企業の排除、技術者データベースの整備、業種区分の点検・見直しなどの在り方を審議した。12月をめどに成果をまとめる方針だ。
 基本問題小委員会は、方策2011に示された課題と対策について、実務者を交え専門的に掘り下げて検討するために設置された。検討項目は▽地域維持型契約方式の導入▽保険未加入企業の排除方策の具体化▽技術者データベースの整備▽業種区分の点検と見直し▽法令改正検討事項―などを想定。成果は建設業法令の見直しなどに反映させる。
 30日の会合で国交省は、地域維持型契約方式の導入をめぐり、その担い手となる「地域維持型建設共同企業体」の制度設計案とともに、地方整備局や地方自治体が試みている包括発注の事例を示した。
 保険未加入企業の排除に向けては、業界団体や労働者団体が参加する検討会を10月に設置して課題を整理した上で、12年4月をめどに建設業法政省令・告示を改正するスケジュール案を提示。早ければ同年夏の施行を目指すこととした。
 技術者データベースに関しては、▽登録する技術者の対象範囲▽技術者専任と登録との関係▽登録情報の範囲・収集方法・真正性確保の方策▽現場配置情報を収集する技術者の範囲と登録主体▽現場配置情報の収集方法▽利用者(技術者本人、発注者など)ごとの公開(閲覧)内容▽将来の建設業の在り方を踏まえた情報公開手法―などを論点に位置付けた。
 建設業法に基づく業種区分(28業種)の点検・見直しに当たっては、国交省が建設業団体を対象とした意向調査を実施していることを説明。次回会合までにまとめる調査結果などを踏まえ、議論を深めていく方針だ。
 小委員会のメンバーは次の通り(敬称略)。
 ▽大森文彦(座長、弁護士・東洋大学教授)▽出田多加子(成蹊大学教授)▽伊藤孝(全国建設業協会副会長)▽遠藤和義(工学院大学教授)▽小澤一雅(東京大学大学院教授)▽蟹澤宏剛(芝浦工業大学教授)▽才賀清二郎(建設産業専門団体連合会会長)▽高野伸栄(北海道大学大学院准教授)▽竹島克朗(日本建設業連合会総合企画委員会政策部会長)▽谷澤淳一(三菱地所執行役員ビルアセット開発部長)▽西倉鉄也(東京都建設局企画担当部長)▽古市良洋(全国建設労働組合総連合書記長)

提供:建通新聞社