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2011/10/03

地域維持型JV 代表者は最上位等級が要件に 国交省が制度設計案

 国土交通省は30日、災害対応や除雪、インフラの維持管理といった地域維持事業を担う地域維持型建設共同企業体(JV)の制度設計案を、中央建設業審議会・会資本整備審議会産業分科会建設部会の基本問題小委員会に示した。地域維持型JVの構成員は2〜10社程度を想定し、等級の差がある組み合わせを認める。ただし、代表者は土木工事業許可を持ち発注機関の最上位等級に属することが必要。技術者の専任要件は経常JVよりも緩和する考えだ。地方自治体が今冬の除雪業務に活用できるよう、共同企業体運用準則(JV準則)の早期改正を目指す。
 地域維持型JVは、「建設産業の再生と反転のための方策2011」に盛り込まれた「地域維持型契約方式」の軸となる仕組み。本年8月改定の入札契約適正化指針でも、その適切な活用の必要性が明確化された。
 国交省が基本問題小委員会に示した考え方によると、地域維持型JVの目的は、地域の維持管理に不可欠な業務の実施体制を安定的に確保する点にある。このため、対象となる工事は「社会資本の維持修繕工事のうち、災害応急対応、除雪、パトロールなど地域事情に精通した建設企業が当該地域において持続的に実施する必要がある事業」であって、「一定の地域精通度が確保できる規模を上回らない」ようにする。
 構成員の数は2〜10社程度を想定しており、このうち代表者は総合的な企画・調整・管理ができる者(原則、土木工事業の許可を有し、最上位等級に属する者)とする。構成員の資格は、対応する許可業種の営業年数が少なくとも数年で、元請けとしての施工実績が必要となる。
 技術者の専任配置は、施工方式によって異なる。甲型(共同施工方式)の場合、JV代表者の監理技術者は工事期間中すべて専任が必要だが、その他の構成員の主任技術者は専任を不要とする。乙型(分担施工方式)では、代表者は3000万円以上を下請けに出す場合に監理技術者の専任が必要となる。競争参加資格者登録は、地域維持型JVと構成員単体としての同時登録を認める。

提供:建通新聞社