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2011/09/21

12年度概算要求基準を閣議決定 日本再生重点化措置に7000億 政府

 政府は20日、2012年度予算の概算要求基準を閣議決定した。裁量的経費や公共事業関係費などの概算要求額を各府省一律で10%削減する一方、成長分野などを対象に「日本再生重点化措置」として7000億円程度を別枠で設ける。東日本大震災からの復旧・復興は別枠で管理し、上限なく要求を受け付けることにした。概算要求は9月末を財務省への提出期限としている。
 裁量的経費・特定財源・公共事業関係費には、前年度比10%減の13兆9000億円の要求枠を設ける一方、削減額の1・5倍に当たる2兆円弱程度まで要望できる日本再生重点化措置を新たに設ける。
 成長分野(科学技術、エネルギー、海洋、インフラ整備など)や地域活性化などに限って要望を受け付け、政府・与党会議を設置して予算編成を行う。日本再生重点化措置としては、最終的に約7000億円を措置する見込みだが、各省一律10%の削減で概算要求枠は総額1兆2000億円削減しており、この特別枠を加算しても予算額は5000億円の減額となる。
 東日本大震災の復旧・復興費は、11年度第3次補正予算と12年度予算を一体的・連続的に編成する。12年度予算では、復旧・復興費とB型肝炎関連経費を歳出大枠とは別途管理することに決め、、特に復旧・復興費については上限なく要求を受け付けることにする。
 また、行政刷新会議による事業仕分けも継続して実施し、裁量的経費に限らず義務的経費も含めた歳出全般の見直しを行い、優先順位の高い施策に財源を充当する。
 公共事業関連費が大きい府省の概算要求枠は、国土交通省が4兆4685億円(前年度比8・9%減)、農林水産省が1兆3112億円(6・9%減)となっている。

提供:建通新聞社