政府の東日本大震災復興構想会議(議長・五百旗頭真防衛大学校長)は11日、6月末の提言に向けた骨子をまとめた。復興計画の実施に必要な土地利用計画手続きの一本化、地域特性を踏まえた支援措置を行うための特区制度の創設のほか、復興財源として所得税や消費税など基幹税の増税を検討するよう政府に求める。
津波被害を受けた土地再編に必要な、都市計画法、農業振興地域整備法、森林法などに関する手続きを一本化し、復興事業の迅速化を図る。土地利用の転換に当たっては、土地区画整理事業や土地改良事業など既存の事業手法の適合性を検証し、農地・宅地の換地を円滑に行うための新たな仕組みも構築する。
また、地域ごとにきめ細かいワンストップの支援措置を行うため、一定期間・一定区域に限ってパッケージで行う特区制度の創設も検討する。
財源については、将来世代への負担を先送りすることのないよう、国債を発行する場合にも償還財源の担保を求める。増税に関しては、基幹税を中心に政府が多角的に検討することを訴えている。
提供:建通新聞社