帝国データバンクがまとめた5月の全国企業倒産集計によると、建設業の倒産件数は前年同月に比べ23%増の267件と、東日本大震災以降2カ月連続で増加した。震災で大きな被害を受けた東北地方に加え、中部・九州でも建設業の倒産が大幅に増えた。
産業全体の倒産件数は、前年同月比9・7%増の964件と4カ月ぶりに増加。一方、負債総額は22・6%減の2356億6200万円で本年最少を記録した。主因別では、販売不振や業界不振といった「不況型倒産」が8・4%増の813件だった。
建設業の倒産件数を地域別で見ると、東北は53・8%増の20件。さらに中部は80・8%増の47件、九州は100%増の24件と大幅に増加した。
同社は今後の動向について「(震災の影響で)実質的に資金繰り破たんしている企業は多いものの、さまざまな金融支援策や特例措置によって表面化していない倒産が相当数ある。倒産件数は確実に増えてくるに違いない」とみている。
提供:建通新聞社