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2011/04/11

官庁施設で初の環境保全性基準を設定 CASBEEの環境効率値1・0以上など 国交省

 国土交通省は、官庁施設の環境保全性基準を初めてまとめた。官庁施設が備えるべき環境性能として、建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)の環境効率値が1・0以上となることなどを定めた。原則として2011年度以降に着手する新営工事に適用する。
 この基準は、環境施設に求められる環境保全性の水準とその実現に必要な技術的事項を定めることで、環境負荷の低減と周辺環境の保全に配慮した官庁施設の整備を推進することが狙い。
 環境保全性の水準と検証方法については、▽CASBEEの環境効率値が1・0以上▽省エネ・リサイクル支援法に基づく努力指針への適用―を求めることにした。
 環境保全性能のうち、環境負荷低減性に関する項目は「長寿命」「適正使用・適正処理」「エコマテリアル」「省エネルギー・省資源」で構成。周辺環境保全性に関する項目は「地域生態系保全」「周辺環境配慮」とした。
 環境負荷低減性に関する技術的事項のうち、例えば、長寿命では▽階高、床面積、床加重などの余裕度、間仕切りなどの可変性に配慮し、内部機能の変化に柔軟に対応できるものとする▽建築非構造部材、建築設備は更新、修繕、補修が容易なものとする▽適切な維持管理が容易に行えるよう、適切な作業スペースなどを確保する―ことなどを要求する。
 また、周辺環境保全性のうち、地域生態系の技術的事項としては▽必要最小限の地形の改変、既存樹木の保全などにより、既存周辺環境の保全に配慮する▽有害物質の排出抑制などにより、待機、水質、土壌などの汚染防止に配慮する―ことなどを位置付けた。

提供:建通新聞社