大畠章宏国土交通相は1日の緊急災害対策本部で、「おおむね2カ月で少なくとも3万戸」としていた応急仮設住宅の供給目標を上積みし、「その後の3カ月で3万戸程度の供給」を目指し準備を進めるよう担当部局に指示した。併せて、被災地域の復興を支援する観点から、地域の工務店など建設業者による地域材を使った住宅を応急仮設住宅として活用することなどを求めた。
東日本大震災では、津波などによって多くの家が流され、被災者は避難所での生活を余儀なくされており、応急仮設住宅の早期建設が求められている。
こうした状況を受けて大畠国交相は震災発生直後に「おおむね2カ月で少なくとも3万戸」の応急仮設住宅を供給する方針を打ち出した。しかし、用地や資材の確保の難しさなどから、取り組みは思うように進んでいないのが現実だ。
このため1日の緊急災害対策本部で大畠国交相は、「被災各県の要請に応えられるよう、その後の3カ月で3万戸程度の供給を行えるよう準備を進めること」を担当部局にあらためて指示。5カ月間で合わせて6万戸の供給を目指す。その際には、地域の工務店など建設業者による地域材を使った住宅の活用も検討するよう求めた。
さらに、応急仮設住宅の供給に必要な資材の確保に支障が生じないよう、関係省庁が連携して取り組むとともに、全国的な資材需給のひっ迫に対応するため、資材の緊急輸入を含めた対策の検討を指示した。
国交省は5日に開く「被災者向けの住宅供給の促進等に関する検討会議」(座長・池口修次副国交相)で、大臣指示を踏まえた対応策を検討していく方針だ。
提供:建通新聞社