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2011/04/01

不調・不落対策で日当たり作業補正を全国に拡大 国交省

 国土交通省は不調・不落対策の一環として、作業効率が低下しやすい工種で一日当たりの作業量を補正する「日当たり作業量補正」を、一定要件の下で全国に拡大することを決めた。道路修繕、電線共同溝、道路維持の路盤工や排水性舗装工、側溝工などでは地域を問わず、日当たり作業量に補正係数0・8を乗じることが可能となり、結果として予定価格が上昇する。また、大都市部で共通仮設費と現場管理費に一定の補正係数を乗じる「大都市補正」の適用地域に相模原市を追加する。3月31日付で土木工事積算基準を改定し、4月1日以降に入札公告する案件から適用を始める。
 日当たり作業量補正は、現場条件によって作業効率が低くなる工事について、1日当たりの作業量を補正するもの。10年度は大都市補正対象工事のうち、特定歩掛かりが設定されている道路修繕、電線共同溝、道路維持に補正係数0・8を乗じていた。
 11年度からは、大都市補正対象地域以外の地域でも、補正係数0・8を乗じることができるようになる。ただし、対象となる工事細別の範囲は大都市補正地域よりも限定化する。具体的には、▽舗装打換工の下層路盤・上層路盤・基層・中間層・表層▽排水性舗装工▽オーバーレイ工の基層・中間層・表層▽薄層カラー舗装(舗装版切断、舗装版破砕を除く)▽側溝工▽管渠工▽集水舛・マンホール工―などが対象となる。
 大都市補正は、都市部での不調・不落が相次いでいる現状を重くみた国交省が2009年度に導入した。共通仮設費に1・5、現場管理費に1・2の補正係数を乗じることで、間接経費の積算を現場の実態に合わせる仕組みだ。10年度の対象地域は、東京23区・横浜市・川崎市・名古屋市・大阪市・札幌市・仙台市・さいたま市・千葉市・市川市・船橋市・習志野市・浦安市・新潟市・京都市・堺市・神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市・広島市・北九州市・福岡市としていた。

提供:建通新聞社