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2011/03/25

土砂災害の危険個所を緊急点検 東日本大震災関係は3万カ所 長野県北部、静岡県東部の地震も点検 国交省

 国土交通省は、東日本大震災をはじめとする最近の地震で、土砂災害の危険が高まっていることから、危険個所の緊急点検を進めている。東日本大震災に関係する点検の対象は約3万カ所に上る。ヘリコプターによる概略調査や地上点検を実施中で、梅雨期までの点検完了を目指す。長野県北部、静岡県東部の地震では積雪で点検できない個所を除いて点検を完了し、新潟県内や長野県内、静岡県内で緊急的な工事や必要に応じた工事を実施すべき個所が計84カ所見つかった。
 今回の緊急点検は、3月11日に発生した東日本大震災、12日の長野県北部地震、15日の静岡県東部地震で震度5強以上を観測した市区町村を対象に実施。地上点検の結果は、危険度に応じて@緊急的な工事などを行う必要がある「A分類」A詳細調査の実施後、必要に応じて工事などを行う「B分類」B当面、工事などを行う必要がない「C分類」―に区分し、関係市町村に情報提供するとともに応急対策工事などに生かす。
 東日本大震災に伴う点検の対象は、14都県209市区町村の2万9940カ所。このほか、1万6515カ所は雪解け後などに点検する。点検作業は、3月12日からヘリコプターによる概略調査と地上点検を並行して実施している。また、太平洋沿岸部など地上点検が困難な地域の調査を支援するため、国土地理院が撮影した空中写真で土砂災害の発生状況などの判読作業も進めている。
 長野県北部地震と静岡県東部地震の点検対象は920カ所。雪解け後、さらに130カ所を点検する。地上点検によって、新潟県内、長野県内の計8カ所が「A分類」、新潟県内、長野県内、静岡県内の計76カ所が「B分類」と判断された。

提供:建通新聞社