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中央ニュース

2011/03/11

総合評価方式の透明性確保策を強化 国交省

 国土交通省は、直轄工事で総合評価方式の透明性を確保するための取り組みを強化する。技術提案の評価内容を具体的に通知する仕組みを2011年度から標準U型に本格導入するほか、工事内容を説明する機会の設置や、工事関連データの提供も試行件数を増やす方針だ。
 総合評価方式をめぐっては、10年3月の入札契約制度改革で透明性・競争性を確保するための方策が打ち出した。具体的には、▽技術提案の評価内容の具体的な通知▽通知内容に対する問い合わせ窓口の設置▽工事関連データの提供▽工事内容を説明する機会の設置―などが盛り込まれた。
 国交省は10年度の透明性・競争性の確保に向けた取り組み状況をフォローアップするとともに、10年10月から11月にかけて建設業団体や一般を対象に、こうした取り組みに対する評価や改善点などを尋ねるアンケート調査を実施。その結果を踏まえ、11年度からさらに取り組みを強めることにした。
 技術提案の評価内容の具体的な通知の試行件数は、標準T型が202件中200件とほとんどの案件で実施したのに対し、、標準U型で1440件中521件と36・2%にとどまった。11年度は標準U型での試行を順次拡大していく。
 工事関連データの提供は103件で試行した。アンケート調査では、受発注者双方からおおむね高い評価が得られたことから、11年度は試行件数を増やす。一方、▽データ提供準備作業の負担▽データ形式や提供方法―といった課題の改善策を検討する。
 工事内容を説明する機会の設置は27件で試行したところ、特に受注者から高い評価を受けた。このため、11年度は「説明会などの準備に時間がかかる」といった課題を改善しつつ、試行を拡大する。

提供:建通新聞社