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2011/03/03

医療施設耐震整備事業 「Is値0・3未満の建物」を優先 厚労省

 厚生労働省は、病院施設の耐震化を促進するため、2011年度の医療施設耐震整備事業では「Is値0・3未満の建物」のある病院の耐震化を優先的に採択する。「Is値0・3未満の建物」が震度6程度の地震動や衝撃で倒壊・崩壊する危険性が高いことを病院に周知し、同省の補助事業を活用した耐震改修などを早急に実施するよう、都道府県が病院を直接指導するよう求める。
 2009年度に同省が病院施設の耐震化状況調査を行った結果、この時点での全国の病院施設の耐震化率は、調査に回答した8611病院のうち4837病院(56・2%)にとどまっていることが分かっている。
 この時の状況調査では「一部の建物に耐震性がある」と答えたものが2595病院(30・1%)、「すべての建物に耐震性がない」と答えたものが98病院(1・1%)あった。
 また「一部またはすべての建物に耐震性がない」病院のうち「Is値0・3未満の建物がある」と答えたものが164病院(1・9%)あったほか、「建物の耐震性が不明」としたものも1081病院(12・6%)あった。
 一方、政府の中央防災会議は、東海・東南海地震や大規模災害の発生に備え、全国の災害拠点病院と救命救急センターの耐震化率を、10年度末までに71・5%にするとした目標を掲げている。

提供:建通新聞社