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2011/03/03

総合評価方式での過剰な技術提案の事例集を作成 国総研

 国土技術政策総合研究所(国総研)は、総合評価方式での過剰な技術提案(オーバースペック)を防ぐため、実際に提案されたオーバースペックの事例集をまとめた。オーバースペックと見なされた技術提案内容や理由を工種や評価項目ごとに確認することができる。3月7日から国総研のホームページ(http://www.nilim.go.jp/lab/peg/index.htm)で公開する。
 オーバースペックをめぐっては、国土交通省が技術提案に上限値を設けるなど是正に向けた取り組みを進めてきた。しかし、受発注者双方からは「数値では表せない提案も多く、オーバースペックに該当するかどうか判断に苦しむケースが多い」との声が依然として寄せられていた。
 このため国総研は、直轄工事で実際にオーバースペックと見なされた事例を過去2年にさかのぼって収集し、計66項目のオーバースペック提案を事例集としてまとめた。
 事例集では、工種・工事内容・評価項目ごとにオーバースペックと見なされる技術提案内容と理由を記載。例えば、一般土木のトンネル工事で「コンクリートの品質・耐久性の確保」を評価項目に設定したところ、仮設トンネルで高強度コンクリートを使用することが提案されたが、この工事はダム工事の仮排水トンネル覆工であり、材料、配合に関する提案は評価しないことが明示されていたため、オーバースペックと判断された。
 国総研は「現場条件や工事特性などにより、事例集に記載された提案すべてが必ずしもオーバースペックと判断されるわけではない」点に注意を促した上で、「入札説明書に技術提案の条件が明示されていることも多いため、事前にしっかりと確認してほしい」と呼び掛けている。

提供:建通新聞社