国土交通省は、建設機械の燃費基準を創設する方針を固めた。一定の油圧ショベル、ホイールローダ、ブルドーザを対象に燃費基準値を定め、燃費基準の達成度合いに応じ三段階で国交省が認証する制度を設ける。燃費基準達成率が100%以上の建機には三つ星を与え、取得に必要な設備資金を低利融資の対象にするほか、直轄工事の入札契約でのインセンティブ付与などを想定している。2015年10月1日から段階的に認証を始める見込みだ。
燃費基準の創設は、建機からのCO2排出抑制に向けて燃費効率が高い建機を普及させることで、地球温暖化の防止につなげるのが狙い。「建設施工の地球温暖化対策検討分科会」が23日の会合で制度の方向性を了承した。
燃費基準の適用対象は、▽標準バケット容量0・25立方b以上1・7立方b未満の油圧ショベル▽エンジン定格出力40`h以上230`h未満のホイールローダ▽定格出力19`h以上300`h未満のブルドーザ―を想定。燃費基準値は、現在販売されている機種のトップランナー(最高水準)の測定結果を活用し、5年ごとに燃費を高める方向で見直していく。
国交省は燃費基準の設定に合わせ、その達成度合いに応じてランク分けする認証制度を設ける。達成率100%以上は三つ星、同85%以上100%未満は二つ星、同85%未満は一つ星とする。三つ星に認証されると、日本政策金融公庫による特別利率での低利融資を受けることが可能となる。認証制度の開始時期は原則として15年10月1日を予定。ただし、出力19`h以上56`h未満のものは1年後の16年10月1日を想定している。
提供:建通新聞社