国土交通省は、建築確認手続きの簡素化に向けた建築基準法施行令の改正案をまとめた。鉄骨造などの小規模建築物で、構造耐力上主要な部分の鋼材の接合方法について、現行のボルト接合に加え、高力ボルト接合を認める。大規模な太陽光発電施設や風力発電施設は建築確認を不要とする。3月16日まで一般から意見を募集している。
今回の措置は、建築確認検査と構造計算適合性判定(適判)の並行審査などを導入した2010年6月の運用改善に続くもので、建築物などの安全性を確保しつつ、建築活動を円滑化することが狙いだ。
改正案では、構造関係規定について▽鉄骨造などの小規模建築物(軒高9b以下、かつ張り間が13b以下の建築物で延べ3000平方b以下)の構造耐力上主要な部分の鋼材の接合方法に、高力ボルト接合を追加する▽鉄筋コンクリート造建築物などの柱に取り付けられる梁(はり)の引張り鉄筋の定着長さや柱小径に関する規定は、構造耐力上安全であることが確かめられた場合には適用しない―こととする。
また、大規模な太陽光発電設備については、電気事業法で安全性が担保されるため、建築基準法の適用除外とする。さらに、時刻歴応答解析によって安全性を検証し大臣認定を受けた工作物(風力発電施設など)も適用除外する。
提供:建通新聞社