2010年10月〜12月期の地元建設業界の景況感は前期に比べ1・5ポイント増のマイナス(▼)29とやや持ち直したことが、建設業保証3社のまとめで分かった。ただし、11年1月〜3月期は1・5ポイント減に悪化する見通しとなった。東日本建設業保証はこうした結果について「建設業界が11年度補正予算の効果を限定的とみているのではないか」などと分析している。
10月〜12月期の受注総額は前期と同水準の▼22・5。発注者別では、官公庁工事が0・5ポイント減の23、民間工事が1・5ポイント増の▼19だった。民間工事は8カ月連続のプラスとなった。1月〜3月期の受注総額は4ポイント減の▼26・5となる。
資金繰りは、10月〜12月期が1ポイント増の▼11とやや改善したものの、1月〜3月期は5・5ポイント減の▼16・5と厳しくなる見通し。資材の調達は1月〜3月期が2ポイント減の2だが、1月〜3月期は1・5ポイント減の0・5とやや困難になる見込みだ。資材価格は10月〜12月期が1ポイント減の8、1月〜3月期が0・5ポイント増の8・5となる。
建設労働者の確保をめぐっては、10月〜12月期が1・5ポイント減の2・5、1月〜3月期が0・5ポイント減の2と困難な傾向が強まる。建設労働者の賃金は10月〜12月期が1ポイント増の▼3、1月〜3月期が0・5ポイント減の▼3・5となる。
収益は10月〜12月期が1ポイント減の▼21で、1月〜3月期が5ポイント減の▼26と厳しさが増す見通し。経営上の問題点を複数回答で尋ねたところ、「競争の激化」とが86・4%で最も多く、「受注の減少」83・3%、「従業員の高齢化」24・1%などが続いた。
提供:建通新聞社