国土交通省は17日、住生活基本法に基づく住生活基本計画(全国計画)の変更案をまとめ、社会資本整備審議会住宅宅地分科会に提示した。2020年度までに達成する成果指標として、新たに▽省エネ法に基づく届け出の対象となる新築住宅の省エネ基準達成率を100%(10年4月〜9月までの6カ月平均の実績は42%)▽高齢者人口に対する高齢者向け住宅の割合を3〜5%(02年時点で0・9%)―に引き上げることなどを盛り込んだ。新計画は本年度中の閣議決定を目指す。
住生活基本計画(全国計画)は、2006年に制定された住生活基本法に基づき、住宅の質の向上に関する基本方針などを定めるもの。現行計画は06年度から15年度までの10年間に達成すべき数値目標(成果指標)などを設定した。これに対し、新計画案の計画期間は11年度から20年度までの10年間とし、人口減少や少子高齢化など社会情勢の変化を踏まえストックや市場を重視する内容となった。
主な成果指標の概要は次の通り(カッコ内は直近の実績)。
▽一定の省エネルギー対策を講じた住宅ストックの比率を50%(21%)▽住宅性能表示を取得した新築戸建て住宅の省エネ基準達成率を100%(62%)▽リフォーム実施戸数の住宅ストック戸数に対する割合を6%(3・5%)▽取引時に瑕疵担保保険に加入した既存住宅の年間戸数を9万戸(906戸)▽リフォーム時に瑕疵担保保険に加入した既存住宅の年間戸数・棟数を35万戸・棟(4093戸・棟)▽新築住宅での認定長期優良住宅の割合を20%(8・8%)▽高齢者が居住する住宅のバリアフリー化率を75%(37%)
提供:建通新聞社