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2011/01/14

10年の建設業倒産は8・9%減 金融支援策などが奏功 先行きは倒産増が現実味 帝国データバンク

 2010年(1月〜12月)の1年間に倒産した建設業者の数は、前年に比べ8・9%減の3136件だったことが、帝国データバンクのまとめで分かった。同社はこの要因を「前政権が打ち出した公共工事前倒し発注の効果が続いたことに加え、金融円滑化法と緊急保証政府の金融支援策も減少に寄与した」と分析。ただし、8月からは倒産件数が前年同月を上回るケースが出てきており、先行きについては「建設業の倒産増加がいよいよ現実味を帯びてきた」とみている。
 倒産した建設業者の負債総額は前年比49・8%減の4863億7500万円。大型倒産が沈静化したことが大幅減の要因。一方で負債額の小さい中小零細の倒産は増加した。
 業態別では、建築工事が20%減の673件、土木工事が20・2%減の610件、内装工事が3・3%増の311件などとなった。最も増加率が高かったのは前年比19・8%増の大工工事だった。
 地域別では、北海道、中部を除く7地域で倒産件数が前年を下回った。減少率トップは四国の32・8%減、次いで北陸20・1%減、中国19・1%減、九州18・2%減などの順。業歴別では、20年以上の業歴がある建設業者の倒産が全体の55・5%を占める結果となった。

提供:建通新聞社