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2010/12/27

国交省関係2011年度予算案 公共事業関係費は実質4・2%減

 国土交通省の2011年度予算案の公共事業関係費は、内閣府計上の「地域自主戦略交付金」(仮称)に移行した額を加え4兆6556億円となり、前年度と比較した場合の実質的な減少率は4・2%となった。同交付金を除いた公共事業関係費は4兆2796億円で、前年度比12%減。官庁営繕費や行政経費などを加えた予算案の総額は、国費ベースで5兆0010億円となり、前年度と比べて10%減った。同交付金を追加すると5兆3770億円で4%減。成長戦略に関連した「国際コンテナ戦略港湾などの整備・機能強化」「首都圏空港の拡充・強化」「国土ミッシングリンクの解消」「予防的な治水対策の強化」などに重点配分した。
 「国土交通省成長戦略」関連では、国際コンテナ戦略港湾である阪神港、京浜港でコンテナターミナルなどのインフラ整備と貨物集約などの総合的な対策を推進。
 国際・国内海上輸送ネットワークの拠点港湾については、絞り込みによる集中投資によって、効率的に整備を進める。
 首都圏空港については、羽田空港C滑走路延伸などを重点的に推進。また、国家戦略的観点から策定する「大都市圏戦略」について、圏域ごとの戦略の取りまとめ調査などを行う。さらに、官民連携で策定する整備計画に位置付けられる都市拠点インフラの整備について、重点的・集中的に支援する事業制度を新たに設ける。
 「国土ミッシングリンクの解消」に向けては、地域の自立支援、観光地へのアクセスルートの形成に向けた高規格幹線道路などの整備を進める。
 「予防的な治水対策の強化」では、頻発するゲリラ豪雨などに対応するため、地域対策や河川情報の高度化を推進。また、投資補助金の一括交付金化に伴い、社会資本整備総合交付金の一部を「地域自主戦略交付金」に移行するとともに、同交付金を抜本的に見直し、地域の自由度・使い勝手をさらに向上させる。
 このほか、「主要な鉄道駅などの公共交通のインフラの耐震化」「環境に優しい木造住宅・建築物の供給促進(先導的な設計・施工技術を導入する大規模木造建築物の整備支援)」に対して、10年度よりも予算額を積み増した。

提供:建通新聞社