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　国土交通省政務三役と建設業団体４団体の会長との懇談会が20日、東京都港区のホテルオークラで開かれた。内需主導型の成長に向けた「成長促進型公共事業」の推進や「社会資本整備のグランドデザインの早期確立」などが必要とする業界側の意見に対し、馬淵澄夫国土交通相は「建設産業、公共事業、社会資本整備が、成長戦略の中で取り残されることのないよう、その在り方を将来に向けて提示することが私の使命であると思っている」と強調。その上で「建設産業の再生について、逃げずに、（建設業界と）一緒に議論していきたい」と述べ、国交相として建設産業の再生に心を砕き、積極的に関与していく姿勢を示した。
　馬淵国交相は「見直しを行っている社会資本整備重点計画を11年３月までに明確な計画として提示したい」と述べるとともに、12月17日に発足させた建設産業戦略会議にも触れ、「年明けには基本的な方向性を打ち出し、11年３月には中央建設業審議会に諮かりたい」との考えを伝えた。
　また「建設産業の在り方」については、「低成長、場合によってはマイナス成長の時代に、入札制度の改善程度では（建設産業の再生は）もはや解決が困難な状況であり、負の再分配を市場におまかせするということではすまないと思っている」と発言。
　さらに、「大手から中小・零細に至るまで、それぞれの特色を踏まえた、本腰を入れた議論が必要だと指摘し、４団体をはじめとする建設業界には「高い見地から多様な知恵」を出すよう求めた。
　意見交換での４団体の主な発言事項（施策などに関する要望など）は次の通り。

【日本建設業団体連合会・野村哲也会長】
　▽３団体合併について▽自立的な景気回復と国内投資を促進に向けて、対策の早期実施
【日本土木工業協会・中村満義会長】
　▽社会資本整備のグランドデザインの早期確立▽内需主導型の成長に向けた「成長促進方公共事業」の推進
【建築業協会・山内隆司会長】
　▽ＣＯ２削減と耐震化などとを併せた既存建築物の総合改修の促進に向けたインセンティブの付与▽建築基準法の速やかな一部改正と、建築関係法制の見直しの早急な検討開始
【海外建設協会・竹中統一会長】
　▽適正な収益を確保しつつ持続的に海外に進出できる環境の整備▽プロジェクト形成および実施上の問題解決に向けた政府支援

提供：建通新聞社