政府の行政刷新会議は28日の事業仕分け第3弾で、スーパー堤防(高規格堤防)事業について、整備率が低水準にとどまっており事業費も過大との観点から「事業の廃止」が妥当と判定した。ダムなどの整備に充てる水資源開発事業交付金は、予算を10%〜20%圧縮すべきと結論付けた。
スーパー堤防事業は、利根川、江戸川、荒川、多摩川、淀川、大和川といった、背後に人口や資産が集積した低平地を抱える大河川で、まちづくりや土地利用転換に合わせて、幅の広い堤防を整備するもの。
仕分け作業では、「現在の整備率が5・8%にとどまっており、このままのペースでは完成まで400年かかる」「事業費が1`b当たり137億円と過大」と指摘され、判定結果は「事業廃止」となった。
水資源開発事業交付金は、ダムなどの整備費用として水資源開発機構に交付するもの。仕分け作業では「使途が定まっていない利益剰余金が約690億円あり、国庫負担の軽減が必要」として、予算圧縮の必要性が指摘された。
提供:建通新聞社