国土交通省は、下請けなどの連鎖倒産防止を目的とする「下請債権保全支援事業」の運用実績をまとめた。9月末時点で保証債権数は2413件、保証総額は約115億3300万円となり、利用した下請けの数は延べ880件に達した。単月で見ると、保証債権数と利用企業数が9月は過去最高となった。
9月は保証債権数が490件、保証総額が約24億4000万円、利用した下請けの数が延べ203件だった。
下請債権保全支援事業は、下請けなどが持つ売掛債権の支払いについて、国がファクタリング(債権買い取り)会社に対して保証料の一部を助成するとともに、元請けが倒産した場合でも下請代金などの債権を保全する仕組み。本年3月から運用を始め、4月からは手形の早期現金化という資金繰り支援の機能も活用できるようになった。保証された手形の割引総額は累計で約14億0500万円となっている。
提供:建通新聞社