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中央ニュース

2010/09/30

国交省 個別ダム事業の検証を関係機関に指示・要請

 国土交通省は28日付で、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の中間報告に沿って個別ダム事業を検証するよう、各地方整備局や水資源機構、関係都道府県に指示・要請した。その実効性を確保するため、「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」を策定し、中間報告の内容を反映させた。10月1日には八ツ場ダムの関係自治体を交えた「検討の場」が開かれることになっており、これを皮切りに各地で検証作業がスタートする。
 有識者会議が27日に馬淵澄夫国交相に提出した中間報告では、個別ダムの具体的な検証方法として、事業主体である地方整備局や水資源機構、都道府県が2〜5案程度の治水対策案を立案した上で、それらを▽安全度(被害軽減効果)▽コスト▽実現性▽治水効果の持続可能性▽気候変化などに対する柔軟性▽地域社会への影響▽環境への影響―といった評価軸に沿って、総合的に評価することとした。
 評価軸の中では、コストを最も重視し、安全度は河川整備計画で想定している目標と同程度の水準とする。検証に当たっては、関係自治体が参加する「検討の場」を設けることも明記された。
 「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」は、中間報告の内容を事業評価制度の中で正式に位置付けることで、中間報告に沿った検証方法を担保するために策定された。

提供:建通新聞社