2030年に建設業就業者数は05年に比べ44%減の278万人にまで落ち込む―。国土交通省がこうした推計をまとめ、7日の「建設技能労働者の人材確保のあり方に係る検討会」に示した。このうち、技能労働者数は38%減の213万人になる見込み。年齢層別に見ると、25歳〜34歳の層が建設業就業者で57%減、技能労働者で53%減と、ほかの年齢層に比べて最も減少幅が大きく、将来的には技能労働者が不足する恐れもあるという。
この推計は、1975年から2005年の国勢調査結果を基に、建設業就業者数の変化率(入職率・離職率を加味)を計算して導いた。
それによると、日本の生産年齢人口は少子化の影響から30年までに05年比で20%減少する見込み。こういった中で、05年に500万5773人だった建設業就業者は15年時点で385万2075人、20年時点で341万1970人、25年時点で309万4553人と減り続け、30年には44%減の278万3783人と著しく減少。特に25歳〜34歳の層は57%減、35歳〜44歳の層は51%減と、中核的な層の減少が激しくなる。
建設業就業者のうち、05年に343万7276人だった技能労働者数も同様に減少し、15年に275万4472人、20年に249万1044人、25年に231万2108人となって、30年には38%減の212万6464人まで落ち込む。25歳〜34歳の層は53%減と半減する見通しだ。
30年までの建設投資額が10年見込み額である40兆7000億円の1割減に固定して推移すると仮定した場合、30年には建設技能労働者が32万人程度不足する計算になる。
提供:建通新聞社