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2010/08/25

「都市計画・建築統合法」(仮称)の制定を 開発許可と建築確認の統合など提案 日弁連

 日本弁護士会連合会(日弁連)は24日、都市計画法と建築基準法(集団規定)の抜本改正を求める意見書を国土交通省と環境省に提出した。持続可能な都市の実現に向けて、両法を「都市計画・建築統合法」(仮称)に再編し、開発許可と建築確認(集団規定)を統合した地方自治体による許可制度を創設するよう提案。土地利用などの市町村マスタープランに法的拘束力を持たせた上で、開発に際しては地区詳細計画の策定を義務付けることなども求めた。
 この意見書は、日弁連が2007年11月に採択した「持続可能な都市をめざして都市法制の抜本的な改革を求める決議」を具体化したもの。持続可能な都市を形成・維持するとともに、快適で心豊かに住み続ける権利を保障するためには、現行の都市計画法と建築基準法(集団規定)を統合した新法の制定が不可欠と訴え、新法の要綱案などを明確化した。
 「都市計画・建築統合法」(仮称)の要綱案によると、緑地・里山の乱開発などを抑制するため、「計画なければ開発なし」の原則に基づき、全国土を規制対象とした上で、開発に当たっては地区詳細計画を義務付ける制度を創設するよう提起した。
 また、市町村には土地利用規制や具体的なルール策定・個別審査の権限を付与し、地方分権に対応するとした。都市計画手続きなどへの住民が早期に参加することを権利として保障するとともに、行政不服審査や司法審査を拡充することも盛り込んだ。
 都市計画制度の在り方をめぐっては、国交省の社会資本整備審議会・都市計画制度小委員会が法改正を視野に検討を進めている。日弁連ではこうした動きをにらみながら、建築関係団体などと連携して都市計画法制の抜本改正を促していく考えだ。

提供:建通新聞社