日本建設業団体連合会(日建連、野村哲也会長)が26日に発表した1月の受注実績(速報)の調査結果によると、法人会員49社の海外を含む受注総額は6170億円で、前年同月と比べて13・4%増加した。2カ月連続のプラスとなった。国内受注も2008年10月以来、15カ月ぶりに増加した。民間非製造業の大規模オフィスビルと海外からの受注がプラスに寄与した。
国内受注の総額は5810億円で、前年同月と比べて7%の増加。
このうち民間工事は4200億円で8・9%増えたが、「1月としては低い水準」(日建連)としている。
製造業は480億円で23・9%減。大規模施設でプラスとなった前月から、再びマイナスに落ち込んだ。
非製造業は、情報通信業などを中心としたオフィス系の大型プロジェクトの受注が大きく寄与して18カ月ぶりにプラス。15・3%増の3720億円となった。この中で最もウエートが高い「不動産業」は、26・3%減の1120億円。大型案件の受注があったものの、全体としてはマイナスだった。
官公庁からの受注は1610億円で、前年同月と比べて2・5%増加した。
国の機関は1150億円で10・2%増えたが、地方の機関は460億円で12・7%減った。国の機関のプラスは、政府関連企業からの高速道路や医療関係施設の受注が増えたのが要因。
海外の受注額は360億円で、為替の評価替えによる減額で大幅にマイナスした前年同月(9億円)の約40倍に増えた。
日建連の担当者は、大型案件の受注がわずかながら増えてきたことなどから、「今後(受注が)大きく落ち込むことはないだろうが、(ここ2ヶ月のプラスで)改善したとはみていない」と話している。
2009年4月から10年1月までの累計は総額6兆9820億円で、前年同期と比べて23%減。民間は25・9%減、官公庁は13%減だった。1978年の6兆6700億円に次ぐ低水準となっている。
提供:建通新聞社