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2010/03/02

建設関連業登録制度見直しの方向性 技術者などの専任制を緩和へ 国交省の検討会

 国土交通省の「建設関連業検討会」(座長・小澤一雅東京大学大学院教授)は1日の会合で、建設コンサルタントや地質調査業など建設関連業の登録制度を見直すための方向性を固めた。技術管理者や現場管理者の専任制をめぐっては、縦断的分野と横断的分野との兼務を認める考え方を提示。また、登録部門にマネジメント部門を新設する方向で検討に乗り出す方針を示した。不正行為に対する営業停止処分の創設や暴力団関係排除条項の追加も盛り込んだ。3月末の次回会合で最終報告をまとめ、2010年度から制度設計に乗り出す。
 建設関連業の登録制度は、一定の技術力と経営力を持った業者を登録する仕組み。業者登録には、登録部門ごとに技術上の管理を担う常勤・専任の者(技術管理者)を置くなど、一定の要件を満たす必要がある。
 今回の検討会では、技術管理者などの専任制について「技術者の有効活用」「受注機会拡大による競争の促進」といったメリットを踏まえ、縦断的分野(道路、港湾・空港、電力土木、農業土木、下水道、造園など)と、横断的分野(地質、土質・基礎、トンネル、鋼構造・コンクリートなど)の兼務を認める方向で検討を進めることを決めた。
 また、今後は建設関連業の業務としてマネジメントを提供するサービスが増えるとみて、登録部門にマネジメント部門を新設する方向性を確認。その実現に向けて、求められる技術力の具体的な内容を早急に検討していく方針だ。
 建設コンサルタントなどの不正行為に対する処分をめぐっては、現行の登録取り消しに加え、既に測量業登録制度に盛り込まれている営業停止処分を設ける構え。コンプライアンス強化の観点から、具体的な取り決めがなかった暴力団関係者排除条項も追加する。
 一方、技術管理者などの常勤制や財産的要件の在り方などについては、さまざまな意見があることから複数案を示した上で、今後の議論の在り方をあらためて検討していくことにした。

提供:建通新聞社