建設経済研究所は、2009年度上半期の主要建設会社決算分析をまとめた。大手から中堅まで40社の単体受注高は、前年同期と比べ29・8%減の4兆1391億9400万円となり、01年の調査開始以降で過去最低の水準を記録した。工事種類別では、民間設備投資などがふるわず建築が30・7%減の2兆9931億3600万円となったことに加え、土木も政府の大型工事発注が減少した影響を受けて22・7%減の1兆0380億5600万円と落ち込んだ。
企業規模別では、大手が39・3%減の2兆0570億3600万円、準大手が17・5%減の1兆3883億1700万円、中堅が16・1%減の6938億4100万円となり、規模が大きいほど減少幅が拡大した。特に土木は、大手が46・8%減の3332億9700万円だったのに対し、準大手は0・6%増の4289億4300万円、中堅は4・6%減の2758億1600万円と大きな差が出た。
全体の連結売上高は9%減の6兆1515億8500万円と一けたの減少幅にとどまり、売上総利益率は1ポイント増の7・2%、経常利益率は0・9ポイント増の1・1%、当期純利益は1・1ポイント増の0・5%に改善した。ただし、これは09年度から各社が新会計基準に基づく工事進行基準の適用を全面的に開始したことが影響しており、この増加分を差し引くと、実際の売上高や総利益率はさらに落ち込む計算になるという。
提供:建通新聞社<