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中央ニュース

2009/12/09

政府の緊急経済対策が閣議決定 国費7・2兆円を計上 地方インフラ整備に交付金5000億円

 国費ベースで7・2兆円、事業費ベースで24・4兆円規模の政府の緊急経済対策が8日に閣議決定した。雇用・環境・景気の分野を中心に、緊急性・即効性を狙った施策を盛り込んだ。地方支援にも重点を置いており、地方公共団体によるきめ細かなインフラ整備を支援する交付金を5000億円で創設する。政府は、対策の裏付けとなる2009年度第2次補正予算案を15日に閣議決定する予定だ。
 創設する交付金の対象事業は、▽老朽化した橋梁の補修▽景観保全の必要性の高い地域の電線地中化・都市緑化▽森林の路網整備―などを想定。地方公共団体のよるこれらの事業を支援することで、観光需要や地元雇用の拡大などを推進する。
 このほか、▽住宅版エコポイント制度の創設▽高効率太陽熱利用システムの普及加速▽建築確認手続きの運用改善▽森林・林業再生の加速―などに取り組む。
 住宅版エコポイントは1000億円での創設する。付与対象は、▽省エネ基準への適合に加え、高効率給湯機器の設置などの省エネ対策を行ったエコ住宅▽二重サッシ化や外壁・天井・床の断熱化などのエコリフォームを行った住宅―で、10年1月1日以降に着工するものを想定している。
 太陽熱利用システムの普及加速に向けては、エネルギー変換効率が40〜60%の住宅用システムの設置を支援する。普及を加速するため、設置からメンテナンスまで一貫したサービスを提供する事業者に補助する考えだ。
 建築確認手続きは、建築確認審査の迅速化と申請図書を簡素化する。
 森林再生では、施策の方向を示した「森林・林業再生プラン(仮称)」を09年内に作成。先行地域で路網整備や境界確定、高性能林業機械を活用した利用間伐を推進する。
 併せて、施業の集約化に必要な森林施業プランナーや、低コストで耐久性のある路網作設オペレーターを育成する。さらに、木材利用を推進するため▽防火性能を向上する建築物の性能認定▽2×4住宅の部材開発▽地域材を活用した木材製品の実用化▽地域材を活用した展示住宅の整備―などに取り組む。

提供:建通新聞社<