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中央ニュース

2009/12/02

「下請人の資金繰りや雇用確保への配慮を」 国交省の盆暮れ通達

 国土交通省は1日付で、下請代金の適正な支払いや施工管理の徹底などを求める、いわゆる「盆暮れ通達」を建設業99団体に送付した。下請契約の締結に当たり、必要な諸経費の適正な考慮、下請人の資金繰りや雇用確保への配慮などを要請するとともに、指し値発注などの禁止、施工管理の一層の徹底などを求めた。
 「下請契約及び下請代金支払の適正化並びに施工管理の徹底等について」は、資金需要が増す夏季と冬季に毎年2回、建設業団体にあてて送付するとともに、都道府県にも参考通知している。
 それによると、下請代金の設定に当たっては、明確な経費内訳による見積書の提出とそれを踏まえた元下間の協議など、適正な手順による下請代金の設定を徹底することが必要と指摘。特に工事現場での工程管理や品質管理、安全管理などの施工管理が適切に行われるよう必要な経費に十分留意するとともに、賃金などに加えて一般管理費などの必要な諸経費を適切に考慮するよう求めた。工事見積もり条件を明確化するため、建設生産システム合理化推進協議会が策定した「施工条件・範囲リスト」(標準モデル)の普及促進なども要請した。
 また契約に際し、元請け・下請け双方の合意がないまま、元請けが一方的に下請代金を決める「指し値発注」を行わないよう指摘。下請代金の支払い時に建設廃棄物などの処理費用を相殺する(いわゆる「赤伝処理」)場合には、両当事者の対等な立場での合意に基づき契約書面に明記するよう求めた。
 施工管理の徹底に向けては、建築現場での工事用機械の倒壊による事故が発生した事態を重くみて、適切な施工計画の作成や工事現場での施工体制の十分な確保などに努めるよう求めた。

提供:建通新聞社