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2009/11/18

前原国交相 今後の公共投資「一定の投資額は維持を」業界や地域経済への影響を懸念

 前原誠司国土交通相は17日の会見で、今後の公共投資の在り方について「2010年度予算の概算要求では大幅に削減したが、急激な変化を加速させると業界や地域経済に影響を与えかねない」との認識を示した上で、「ある一定の投資額を維持することが必要だ」と強調した。また「これまでとは違う形での社会資本整備・維持管理を行っていかなければならない」と述べ、民間資金を活用するPFI手法をより使い勝手が良くなる方向で見直す必要性に言及した。
 現在、行政刷新会議が進めている事業仕分けをめぐっては「いろいろな意見はあるかと思うが、着眼点は素晴らしい。都市再生機構や住宅金融支援機構の出資金に対する意見にはわたしも同意しており、傾聴に値する」などと評価。10年度予算概算要求に6000億円を計上した高速道路の無料化に向けた社会実験についても、「マニフェスト関連の予算でも聖域ではない」と削減を受け入れる姿勢を示し、「減額された場合を想定して、何パターンかの社会実験のメニューを用意するよう指示した」ことを明らかにした。
 国交省が所管する公益法人の在り方を問われると前原国交相は「そもそも公益法人と民間企業が競争して仕事を取り合うのはいかがなものか。こうした観点からゼロベースでの見直しが必要だ」と強調。その上で、同省の外郭団体である道路保全技術センターや、各地方整備局ごとにある建設弘済会(建設協会)について「いったい何の存在理由があるのか」と述べ、先行的な見直しの対象にする考えを示唆した。

提供:建通新聞社