国土交通省は、スーパー中枢港湾や産業港湾の選択と集中に向けて二つの検討委員会を新設することを決めた。予算の重点配分先を絞り込むことが狙いで、いずれも2月上旬に初会合を開く。スーパー中枢港湾をめぐっては機能強化の項目や選定基準を議論した上で、10年2月をめどに指定の有無にとらわれず港湾管理者などから計画概要の提案を公募し、6月にも選定結果をまとめる考え。長安豊政務官が12日の会見で明らかにした。
スーパー中枢港湾は、国際競争力の強化に向けて、国際コンテナターミナル埠頭(ふとう)などの形成を促進するため、国交省が政令で指定するもの。現在、京浜港(東京港・横浜港)、伊勢湾(名古屋港・四日市港)、阪神港(大阪港・神戸港)が指定を受けている。
長安政務官は会見の中で、▽国際コンテナ戦略港湾検討委員会▽国際バルク戦略港湾検討委員会―の設置が政務三役会議で了承されたことを報告した。
国際コンテナ戦略港湾検討委員会で具体化するスーパー中枢港湾の計画公募の方向性をめぐり、長安政務官は「現在指定されている6港以外が手を挙げられる枠組みを議論していく。例えば、単独の港での応募も可能ではないかと考えている」などと話した。また、国際バルク戦略港湾検討委員会は10年4月をめどに計画を公募し、12月までに選定を終えたい考えだ。
提供:建通新聞社