前原誠司国土交通相はインタビューの中で、入札契約制度の在り方について「努力している企業がしっかりと報われる制度をいかに構築するかが重要」と強調し、徹底した見直しに乗り出す考えを表明した。特に総合評価方式の不透明さや、経営事項審査(経審)による企業評価と実態との乖離(かいり)を問題視しており、すでに関係部局に対応策の検討を指示したという。見直しの時期については「ある程度の時間が掛かるだろう」と述べた。
総合評価方式について、前原国交相は「評価内容がブラックボックスになっていないか、点数の付け方が客観的で公正かどうか分からない」といった認識を示した。経審をめぐっても「点数が高いところが本当に技術力や経営力を持っているのだろうか。例えば、人材や機材を持たないペーパーカンパニーが高い点数を得ているのではないか」と疑問を呈した。
一方、低価格応札に対しては「価格だけを重視し過ぎると、たたき合いが起こり下請にしわ寄せがくる」と話し、一定のダンピング対策が必要との認識を示した。
提供:建通新聞社