中小企業庁は、2009年度の都道府県などの中小企業支援計画の概要をまとめた。中小企業支援事業の予算額の合計は、地方財政の悪化を背景に、前年度と比べ1・6%減の1494億円となった。建設関連では昨年に引き続き、建設産業などの経営革新や新分野進出支援事業が北海道や石川県、鳥取県など多くの団体で計画されている。東京都では、中小企業の経営安定に向けた「中小企業経営力向上支援事業」などもメニューに掲げている。
中小企業支援計画は、都道府県と政令指定都市が、それぞれの地域の実情に応じて策定し、経済産業大臣に届け出ることになっている。ほかの自治体や全体の傾向を参考に、今後の施策に反映してもらうのが狙い。
北海道は、建設業などの新分野進出・新事業展開を促進するための「建設業等経営革新補助金」に、1億5170万円を計上。新商品・サービスの開発、販路開拓などにかかる経費の一部を補助する。
石川県は、新分野に進出する建設業の初期投資などに対して経費の一部を助成する。予算額は3300万円。
鳥取県は、新分野進出などの新事業を展開する建設業者に対して、相談業務や財政支援などを行う。予算額は5523万円。
このほか、下請け中小企業の受注確保や経営の安定化に向けた支援事業を盛り込んでいる団体もある。
東京都は、経営の安定を目的とした中小企業倒産防止共済制度への加入を促進するため、新たに共済に加入した中小企業者に共済掛け金の一部を助成する「中小企業経営力向上支援事業」を予定している。予算額は9億2584万円。さらに、商工会や商工会議所などの経営指導員と中小企業診断士が連携して現場支援を行う「中小企業経営力向上支援事業」も実施。予算額は1億0600万円。
提供:建通新聞社