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2009/07/02

形質変更3000平方b以上に届出義務 改正土壌汚染対策法で環境省が政省令案を提示  汚染土壌処理業の許可制度も新設

 環境省は、都道府県知事が土壌汚染状況調査を命じることができる「一定規模以上の土地」を3000平方b以上とすることなどを規定した土壌汚染対策法の政省令素案を7月1日に開いた中央環境審議会(中環審)土壌農薬部会土壌制度小委員会に示した。同省は委員会の意見やパブリックコメントを踏まえ素案を修正。9月中旬をめどに中環審から環境大臣への答申を得て10月中にも政省令を交付し、10年4月1日までに同法を施行したい考えだ。
 政省令の素案は、改正法の骨格に沿って@土壌汚染の状況把握のための制度の拡充A規制対象区域の分類などによる講ずべき措置の内容の明確化B汚染土壌の適正処理の確保―などについて規定した。
 改正法は、土地所有者が土地の形質変更を行う場合、都道府県知事に「土地の形質変更の届出」を提出し、知事が土壌汚染の恐れの有無を調査した上で汚染の恐れがあれば、調査を命令することができると定めている。
 素案は、まず、土地所有者が都道府県知事への届出義務を負う「土地の形質変更の規模」を3000平方bと規定。土壌の敷地外への搬出を伴わない場合などは、届出義務の対象外とした。
 その上で、指定調査機関が実施する地歴調査や試料採取などの評価を踏まえ、知事が判断する「土壌汚染の恐れのある土地」「要措置区域に指定される土地」の判断基準について規定。掘削土壌(掘削前と掘削後)の調査方法について示した。
 また、汚染土壌の適正処理を担保するため、新たに設ける汚染土壌処理業の許可制度についても規定。
 汚染土壌処理施設を▽分別等処理施設▽浄化処理施設▽埋立処理施設▽セメント等製造施設―の4種類に分類、構造基準などを詳細に規定した上で、それぞれの施設運営者が取得しなければならない汚染土壌処理業の知事許可手続きについて定めた。
 汚染土壌の拡散の危険性が指摘されている運搬については、同じ汚染土壌処理施設で処理する場合を除き、汚染土壌とそのほかのものとの混載を禁止。汚染土壌からコンクリートくずなどの分離も禁じる考えを示した。
提供:建通新聞社